許光俊助教授(ぶひぶひ)
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0470名無しの笛の踊り
2005/06/16(木) 17:31:43ID:lN+A+fUj思えばHMVは追悼文といえばバカのひとつ覚えのように私に依頼して
くるのである。私は裕福な家に育ちお金に困らなかったせいかケーゲル、
テンシュテット、チェリビダッケ、リヒテル、ミケランジェリといった演奏家
を欧州などで自分の耳で確認することができた。しかし、そういう演奏家
たちは悉く姿を消しザンデルリンクは引退し、クライバーも死んだ。思い
出はすべからく美しいというが、私は今更ながら溜息が出てしまうのだ。
以前、知人の福田和也にならって「指揮者の値打ち」と題して指揮者に
点数をつけて遊んだことがある。ギーレン81点、ヴァント78点、ジュリーニ
は77点でベスト3に入った。参考までにカラヤンは36点。小澤は29点だ。
ジュリーニの引退によって「現代に生き残ったごくわずかの<正しい>
演奏家」は完全に消えた。私の持論である「クラシックは滅んだ」は今や
厳然たる現実なのである。この前もドイツの某都市でブルックナーを聴い
たが、チェリビダッケもヴァントもジュリーニも聴いた私には水準が違い
すぎて、腹も立たなかった。ただの冗談としかと思えなかったのだ。
もう大した才能のある指揮者などいないのだ。決して録音の多くなかった
マエストロから1枚推薦盤を選ぶなら、晩年Sonyに行った録音のうち、
バッハのロ短調ミサをあげる。何の計算もなく、ただ淡々と音楽が進んで
いくが、余計なものはなく、足りないものも何もない。チェリやヴァントなど、
ごく限られた演奏家のみが到達した演奏は、かくも崇高なものなのだ。
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