「モーストリー・クラシック」2000年11月号のエッセイから・・・
『兄からのタナボタを待ちながら』
・・・演奏家というものは時代に左右されるべきものではない、というのがとりあえずの私の結論だ。
久々に次兄と仕事の話をしていて口論になった。兄は音楽プロデューサーでもある立場から、
時代の流れを敏感に読み込まなければこの時代に取り残されるぞ、と私に忠告した。
確かに兄の言うことには納得がいった。しかし一方で地道に技を磨く練習をしていかなければすぐに弾けなく
なってしまうような演奏家にとっては、「時代が何を求め」、『他人が何をしてうけたか!!』それらに注意を向けて
いるのが、なんともうっとうしくてたまらないのがその本音である。