「名曲解説事典」(音楽之友社)旧版より

1937年、緊迫した世界情勢の中にあって、私は日本の将来を深く考えていた。
斯様な憂うべき予感が、次第に現実化されていく中に、私は第二交響曲をはじめとして、
弦楽六重奏曲、ヴァイオリン協奏曲、弦楽三重奏曲、第二ピアノ・ソナタ、交響的二楽章、
第三交響曲等一連の作品を書いたのであった。

これらは大体において無調的傾向の中に暗い気分を表現して居り、激しい力性の追求の反面、
深く沈潜的な製品の浄化を求めている。