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セルとクリーヴランドのドボルザーク第8交響曲の録音(EMI)
について、こんな言葉が寄せられているのでご紹介しましょう。

「セルのはジュリーニほど遅くなく、しかしカラヤンみたいに早くない。
よく歌い、よく躍動していて、どこにも過剰がなく、ダルなところがない。
それに久しぶりにきく彼の指揮で、フレーズの一つひとつがいかに丁寧に
開始され、終結されているかに改めて感心した。この人は本当に丁寧な仕事
をしていた。ドヴォルジャークでさえ----というのもへんな言い方かもしれないが
----勢いに任せて振りきるということがなく、局部的なものに耽溺して、
全体のバランスを崩すということがなかった。三拍子なり、四拍子なり、
タクトの漢字が正確綿密に聴き手に伝わってくるうえで、実に独特な味わいがある。
こういう大指揮者であって、丁寧な仕事ぶりの人がだんだんへってゆく
ような気がするのは、さびしいことである。」(吉田秀和「今月きいたレコード」)