私は吉田秀和さんが書かれた評論をずっと敬愛してまいりました。
現在、仕事の都合でで海外に在留しておりますが、困っていると外人さんは結構助けてくれます。
長期にいる方は困ってもいないのに、外国人と思って、とわずらわしいと言う人もいます。
(言葉もできるし、バカにしないで!という感じでしょうか?)

私の中では日本人は今でも意外と親切だし、そして遠慮深いと思っています。
昔のことですが、日本で混んだ電車で席をゆずろうとしたら、年寄り扱いするのかとむっとされたことがあります。
この辺の事情も小さな親切に対する日本人の難しさがあるかもしれません。

吉田さんは骨まで損傷して、なぜ道行く人に声をかけなかったのでしょうか?
家から救急車呼ぶくらいなら、その場で誰かに声をかければよいのではないでしょうか?
自分から何もせずに、この私のような老人が倒れているからって、それは少しお高くされていらっしゃるのでは。
いや、もちろん私が通りすがっていたら、すぐ尊敬する吉田さんと気付いてお助けしましたが。
まあ私のような一般ピープルがもしそんな場合になったら、恥を忍んで自分から他人に声をかけると思うのです。
選ばれた方はそのような場面でも誰かに気付かれるのを待つのでしょうか?

ここ数年吉田さんの文章中に気にかかるフレーズがありました。
今月は何々のレコードが届いたので聴いてみました、と。
自分で聴きたくなるものを探しにいくことはなくなったのかなあ?
昔は勢いよく活動されていたのに、いつしか大名様におなりになったのでしょうか?

日本人の優しさは、声を一言かけてから確認したほうがよいでしょう。
たしかに2ー3人連続で無視されたら、吉田さんの考えは正しいと私は考え改めます。
誰にも声もかけず自分で足を引きずって自宅まで帰ったのなら、それはそれで他人を非難する理由はないでしょう。

吉田秀和さん、あなたの評論は演奏者に甘えを許しません。
あなたが自分にも甘えを許さないないのなら、他の日本人を揶揄すべきではない。
年をとり甘えがでてきたなら、けがをしたと通りがかり(の一見冷たそうな人)に声をかけてみなされ。
自分から助けを求めれば、意外と親切な人はいるものだと私は思う。