音色のバラエティは高橋悠二みたいだし、根性の座ってるのは
クレンペラーみたい。

耳が不調なのは確かにそうなのかなぁと思う。
その分音を確かめ確かめ弾いているような”間”がある。
しかし音色に懸命に乗せようとしているもの・それはテクニックそのものは
落ちていないのでじっくり聞き込んでいけばそれに触れることができる。


でも、そういった事とは別に、
大正・昭和前期に日本人が当時のヨーロッパ
から持ち帰った最良で最も真実である精神生活、がそこに在るのが
非常にユニーク(今となっては)で面白かった。
ああ、リストとかショパンとかこうやって聞くもので、
こういう風に月の夜に思いを託しながら弾く事によって、
自分の生活の中で意味のある、そういうものだったんだ・・と。

しかし、もうヨーロッパにも恐らくそれは既にないもの・・