「どうなってもいい。クライバーに生まれたかった!」と思っていた人も
いたんじゃないか?
才能も、名声も、青天井のギャラも、何もかも思い通りの人生に、傍からは見えていたが……。

自殺説が事実であれば、誰も理解できない不幸を、カルロスは心の中に抱えて、
生きてきたのだろうか……。

人の幸せって、他人にはほんと、分からないものだよね。

自殺……?
「まさか」としか、私には思えない。
スタンカ夫人が亡くなったからって、でも、だからって……。

悲しくて、ショックで、ずっと、茫然としている……。
上野での『薔薇の騎士』、ピットのカルロスの背中ばかり見ていた……。
蝶のように舞っていた。
チケット高かったけど、観られて、よかった。

さよなら、カルロス。安らかに……。