シュトラウスの音楽は、あえて力点を分散してるところがあるよね
マーラーやロマン派の音楽のようにストレートに頂点を持ってくような音楽じゃない。
fffではなくppで終わる曲が多いし、音響的に重大な結果をもたらす銅鑼を強音では滅多に使わない
例えば英雄の生涯の戦闘が終わったあとのクライマックス(79)でも譜面にはrit.が記されてない。
マーラーならここでティンパニかバスドラのロールでも使いそうなものだけど、音形も関連して、低音が軽くなってる。
アルプス交響曲の嵐の雷音器が入るところでも、普通は頂点なんだが、直前にトランペットのリズムがあるから
タメを入れにくいし、そのあとも音楽は続くからここで終わらすような演出もしにくい。

ついでながら、オーケストレイションが完璧すぎて混沌とした音響を作りにくかったのも
他の作曲家とは違うような気もする。例えばツァラのワルツのスコアとグレの歌の同様のところのスコア、
一見弦が極端に細分化されていて似たような音響になりそうなもんだけどツァラのあの透明感!
グレの歌のもやもやした響きとは正反対に聴こえる。

でも、マーラーと比べるのって、マーラーとブルックナーを比べるのと同じくらい関係ないような気もするな