H 林 「宗教法人としての正式認可を得るためには、どうも都知事にお布施が必要らしいですよ」
ポーコー 「わが社に今そんな金はないといえよう。なんでもいいからとにかく急いでヒット商品を企画
  してもらいたい。このままではほどなく倒産だが、ぼくはそれは採りたくない」
H 林 「なんか売れなくなったアイドルが最後にベスト盤でひと稼ぎしようとしているみたいでヤですね」
ポーコー 「それだ! ぼくの過去の録音から名演奏を選りすぐったベストアルバム“コーホー・グレイテスト・
  ヒッツ”で荒稼ぎすればよいといえよう」
H 林 「ヒットしたものなんて一つもないのに、そんなタイトルはいくらなんでも・・・」
ポーコー 「それなら、ブルックナーの交響曲から愉しい第3楽章だけを集めた”スケルツォ・コーホー”だ。
  初回プレス限定特典としてぼくのチャーミングな写真を満載した別冊ブックレットを付ければ、これは
  大ヒット間違いなしといえよう」
H 林 「それは先生が“音のセールスマン”と言ってあれほど毛嫌いなされたカラヤンの二番煎じですよ。
  そこまで堕落して、情けないとは思われないんですか?」
ポーコー 「では、ぼくが指揮するブルックナーをわざとモノラルの劣悪な音質で録音し、フルトベングラーの
  未発表音源として売り出すのだ。それをぼくがレコ芸月評で推薦すれば、大儲けができるといえよう」
H 林 「・・・また詐欺商法ですか?」
ポーコー 「いや、死後50年を過ぎているフルベンの録音には著作権の規制がかからないのであるから、
  フルベンということにするのも同じようなもので、問題はないといえよう。さっそく録音の手配だ」