>>282
当時の日記を探してみたが、結局見つけることが出来なかった・・・。残念ながら、今となっては断片的な記憶しかない。

会場はロンドンのロイヤルフェスティバルホール。
スクロヴァチェフスキは、療養中だったテンシュテットの代役として指揮台に上った。プログラムに載っていた彼のプロフィールは、
間に合わせの折込んだ紙切れではなく、きっちり印刷されたものだったので、公演間近の交代ではなかったと推定する。
自分にとって当時のスクロヴァのイメージは、依然として“合わせモノ”の指揮者だったから、正直言ってさほど期待はしていなかった・・・。
ところが、こちらの予想に反し、思い出に残る素晴らしい名演奏を聴かせてくれた。
スクロヴァの音楽作りは非常に熱気を帯びたものでありながら、隅々まで見通しの良く、揺ぎの無い造形がそれを支えていた。
彼が指揮したロンドン・フィルはそれほど巧いオケでは無いはずなのだが、技術的な綻びも見せず、不満を感じさせる事の無い出来栄えだった。
この指揮者は、オケに出来ることと出来ないことを冷静に把握し、表現のために決して無理をさせていなかったように思う。
ややゆったり目のテンポで細部まで克明に描き上げ、合奏が不明瞭に混濁することなど無かった。
緊張を保ちつつ、エネルギーを終盤まで巧みにセーブしながらエンディングで一気に解放する・・・。実に見事な棒さばきだったと思う。
その後、テンシュテットLPOやシノーポリPOの実演も聴いたが、あらゆる面でこの夜の演奏に匹敵するものではなかった。
(ソプラノ:フェリシティ・ロット、メゾソプラノ:クリスティーン・ケアンズ、ロンドン・フィルハーモニック合唱団)
以上、駄文でスマソ。