2004・3・10 バレンボイム&ベルリン・フィルのベートーヴェン。予想通りのひどい演奏会、なら最初から行くなよという批
判も当然なので、感想は手短に。もったいぶったルバートや、妙なアクセントの連続で、音楽の流れは完全に無視。ほとんど練習して
いないのがありありな、ミスタッチの連続。お気に入りの箇所だけ(3番の第2楽章、4番の第2楽章など)素朴な高音を輝かせる
か、ロマンという名の大げさな表現を押しつけるかという、二つの手持ちのカード以外何も説得力がない。才能だけでなんとかなると
思っている、いつも通りのバレンボイム。そんな時代はとうに過ぎ去ったというのに。音楽をここまで犠牲にして「自分」を表現する
と一体その結果はどうなるのか、というのがハッキリ聴けたのが、聴き通すのも苦痛だった前プロの2番。曲の構造がやや大げさにな
る3番はまあまあ相性がよいものの、4番ではまた曲を無理矢理大げさな自分に引きつけて、ベートーヴェンを完膚無きまでに破壊。
あそこまで機能的なベルリン・フィルを、ロマン一辺倒ののぺーっとしたレトロな響きに均整化しないと自分の表現もできないバレン
ボイムには、もう2度とベルリン・フィルは振って欲しくない。「ベルリン・フィル・デビュー40周年記念式典」のステージに立っ
ていたのは、名声と政治力だけが残る裸の王様でした。