作曲者の想定と初演者の演奏はどこまで一致するかな
マーラーに関して言えばワルターが初演した曲(大地、9番)は作曲者の死後。
果たしてどこまで意図を伝授されていたか。

マーラーがスコアに書いた指示は守られていない点が多い。
テンポ設定と言う点では逆にメンゲルベルクの方がワルターよりも指示(と、いうか意図?)に沿っているという話もある。
(このあたりは>>154の本からの受け売りなので私自身が突っ込まれても答えられるか微妙ですが)
ワルターはソナタ形式等の伝統的な解釈の下でテンポ等を設定し、
「平板化」した端整でバランスの取れた演奏をしているのに対し、
メンゲルベルクは個々の多様な素材の間の微妙な関係を反映し、
微妙で大きなテンポ変動を行っている、と。
(※どちらがいいとか悪いとか問題にしてるわけではありません)

マーラーの音楽が伝統的ドイツ音楽(ソナタ形式等の強固な理論に基づいた音楽、
形式により構築されている音楽)かと言えば、それは違うと思う。
もしもそうだったならば、当時の批評家連中が「適切な構築性を欠き、
勝手気ままに音楽を作って喜んでいるだけの意味不明な曲」と批判はしない。
当時のドイツ音楽の流れからすれば明らかに異端だったはず。

で、話を戻して「正統的なマーラー演奏」は…
うーん、分からん。本気で分からん。
少なくとも時代や演奏者によって演奏が変化してきているのは確かだろうし。
本当に正統だと言うならば作曲者自身の指揮による演奏(マーラーは当時の名指揮者でしたし)
でしょうが、録音が残っていない以上推測しか出来ません。
こうなると楽譜に書かれた指示をどれだけ守っているかを判断基準にする以外に
方法がないような…。