>>830

 54年のスタジオ録音版に関しては、音楽之友社刊のフルトヴェングラー
のディスコグラフィーに経緯が詳細に記載されているのでどうぞ。その中
ではフルトヴェングラーのスタジオ録音に対する失望感が一番出ている演奏
だと断言している(自分もそう思う)。

 実際、あの演奏は氏のスタジオ録音版屈指の駄演だと思う。実際、高校時代に
敢えてこの演奏をかけたところ、あまりにつまらない演奏で全員が騒ぎだして
とても鑑賞どころではなかった。あの演奏をもってして端正で落ち着いた古典的
解釈の演奏を残すようにしたなんて、フルトヴェングラーの演奏がよく分かっていないとしか
言いようがない。

 ラジオ放送の47年の演奏(DG)がフルトヴェングラーのスタジオ録音に
対する基本的な考えがよく出ている。「ワルキューレの騎行」のSP録音は
最良の気持ちで演奏している。ローマの指輪のラジオ放送も、フルトヴェン
グラーの録音のポリシーがよく出ている。