>この曲は基本的に明るい曲だと思うので

ラヴェルっていつもちょっとおすまししてるよね
時に悪戯っ子のようにおどけてみたりもするけど
その端整な面持ちを決して崩すことはない
でもその横顔にフッと彼の本当の心情が
垣間見えることがあるんだよね

例えば件のピアノ協奏曲
快活で愉快な雰囲気の両端の楽章に挟まれた第2楽章では
彼はいつになく口篭もりながら何かを語り始めるわけだが
オケを従えたピアノのモノローグが終わったところで
フルートに導かれて彼は突然慟哭する
それはとても「静かな慟哭」なので
人はちょっと話疲れた彼がしばし沈黙したようにしか映らないかもしれない
もっとも間もなく彼は微笑みで取り繕って
適当に切り上げてしまうわけだけど・・・

そんなわけで自分にとってこの作品は結構辛い作品
だから第3楽章の最後の一音が鳴った後
晴れやかな表情を浮かべている指揮者やソリストの演奏は
個人的にはあまり好みじゃないかな

もちろん捉え方は人それぞれだと思うけど