(続き)
記者:都の関わりというのがありますよね。ハコ自体を東京都のものをお使いになるわけですけれども、元々いえば東京都交響楽団というオーケストラがある訳なんですが、そういうものをお使いになるというお考えはないんでしょうか?

石原:それはやっぱり芸術は伝統ですからね、小沢さんのようなね、マエストロがね、個々のオーケストラなり個々のプレーヤーをだね、どう評価するかということで。
 彼にとってみればね、いろんな制約はあるでしょうけど、彼の理想の音を出す編成をしてもらうのが何よりじゃないですかね。東京にあるからとりあえず使ってくれってものじゃないんじゃないかな?そりゃ。

小沢:それでお答えするのに一番イイと思っているのは、僕はいつも思ってるのは、よくオペラ座オペラ座って言いますよね。パリのオペラ座とか、ウィーンのオペラ座とか、メトロポリタン・オペラ座とか、スカラ座とか、ロシアの・・・。
 ところがですね、もちろん建物も大事なんですが、僕が信じてるのは、もちろん建物もなきゃダメなんですけれども、一番大事なのはオーケストラとコーラス。
 オーケストラとコーラスが一番大事で、そこにもちろん指揮者が来なきゃいけないけれども、もちろん小屋がなきゃ出来ませんけれども、小屋がまず大事じゃなくてオーケストラとコーラス。
 で、そこにゲストで素晴らしいソプラノが来たり、素晴らしいテノールが来たり、あるいはゲストの指揮者が来たり、そこに住みつきの指揮者がいたり。
 それと、あと音楽スタッフと申しまして、指揮者だけじゃなくて、何というのかなぁ・・・コーチみたいなもんですね。あの、よく野球でコーチが大事だと言うじゃないですか、プロの野球で。あれみたいのがいるわけです。それが大事なんですね。
 ですから、いま仰ったように、こういうことを始めるときに、オーケストラがそこにあるからそれを使うって言うものでもないわけですね。