ヨハネスはどんどん自律性を取り戻していった。
そして絶対的な支配者であり庇護者である
クララを忘れはじめようとした。
ヨハネスの頭に広がったのは、
ヨハネスが品のない冗談をいうと
困ったように恥ずかしそうに笑い、
ヨハネスがいつもの調子で他人
を罵倒しはじめるとムキになってたしなめ、
ヨハネスの不幸を前にすると人一倍泣き、
そして彼の成功を前にして誰よりも
大きい大輪の笑顔を見せる若い乙女だった。
「○○○○!」ヨハネスは思わず叫んだ。
そしてその直後、彼が支払わなくてはならない
大きな代償に気付いた。
ヨハネスはじっとクララの家を見つめた。
(この文章の登場人物は架空のものであり、
実在の人間には一切関係ありません)