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初来日の時、ムラヴィンスキーはホテルからなかなか出ようとしなかった。
そこである日、父たちがムラヴィンスキーに「何か見たいものはありませんか?」と
尋ねた。すると彼は、「錦鯉が見たい」と言ったと言うのである。
 父たちは、錦鯉を見せてくれる業者を探し、車でムラヴィンスキーを養殖場に
連れて行った。彼は錦鯉が泳ぎまわる池の淵に立ち、そこで池の中の鯉たちを、
まるで瞑想するように見つめ続けたという。そして、三○分も見続けてから、
「さあ、帰ろう」と言って、満足気にその場を後にしたと言うのである。」
(西岡昌紀「ムラヴィンスキー・楽屋の素顔」リベルタ出版・90ページ)

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  何か、貴族的だな。村便って。