>>681
限られた資料って、どこからそう思う?

ヨアヒム・カイザーによれば、1921年にワルター・ニーマンが出した「ピアノ
の巨匠たち」という本ですでに「バックハウスはアングロ=サクソンの好みに
合致した輸出品であり、早くからイギリスと北アメリカで人気が出た」と書い
てあるそうですけど。

いわゆるドイツ流というのは内容主義とか幻想性みたいなもので、戦前に
世界最大のレコード会社であったEMIが世界最初のベートーヴェン・ソナタ
全集の企画に採用したシュナーベルが、いわば保守本流。そのシュナーベ
ルは「もし途中で自分に万が一の事があったら、残りの録音はケンプに頼ん
でくれ、間違ってもバックハウスにはやらせないでくれ」と言っていたそうです
から、30年代半ばのイギリスではベートーヴェン弾きとしてそれなりのポジ
ションにいたということでしょうね。