ギレリスの「田園ソナタ」を最初に聴いたときはビビった。
遅いテンポ、ボツボツとスタッカート気味に叩かれる左手、
田園的、牧歌的な要素が極限まで排除されているような感じ。

当時、吉田秀和が、後期ソナタのジャケ写を見て
「死を間近に意識した人の顔」とか評してた気がするけど、
この「田園」を聴いたときも、なにか「死」に通ずるものを感じた。

否定する人も多そうだけど、個人的には、
ギレリスの選集の中ではこの曲の演奏が一番好きだ。