あと、ラフマニノフは愉快で面白おかしい話が大好きだったので
ミルスタインが、カシノのルーレットでツキまくって
ポケットが銀貨で一杯になりジャラジャラ音がした。という話をしたところ
ラフマニノフは家族との食事の後に一人だけでカシノに行き
文字通り勝ちまくって、演奏会終了後のミルスタインの楽屋に
「ジャラジャラ」銀貨で膨らんだポケットを鳴らしながら訪ねてきたらしいw

音楽のエピソードでは、ミルスタインとピアティゴルスキーが
初めてラフマニノフ邸を訪ねた時に、約束をしていなかったのでラフマニノフは昼寝中で
そこで2人は居間で待つことになったが、ピアノの上に「ヴォカリーズ」の楽譜があった。
言葉を交わすでもなくお互いにヴァイオリンとチェロを取り出し
1オクダーヴ低いユニゾンでヴォカリーズを演奏し始めたところ
突然扉が開いて、まだ眠っているような様子で寝巻き姿のラフマニノフが出てきた
(あまりにも背が高く、寝巻き姿だったので「囚人」の様に見えたらしい。)
彼は無言でピアノの前に行き、夢のような素晴らしい伴奏を弾いた。

曲が終わると、ラフマニノフはまた無言で部屋を出て行った。目に涙を浮かべて。
ラフマニノフは「ミルスタインとピアティゴルスキーの弾いたヴォカリーズが忘れられない。」
とスタインウェイの友人に言った。
ミルスタインもラフマニノフ本人の演奏は一生忘れることはなかったそうだ。