アバド、ラトル、ジンマンなど古楽器奏法が主流になりつつある今日に於いて
このような旧スタイルを聴くと懐かしさを禁じえない。10年前のぼくなら間違
なく無印だが、当時全盛を築いた一つのカラヤン・サウンドが日本で具現され
たことを、恥ずかしながら今となっては嬉しく思う。しかし第一楽章から歯切れ
の悪く重厚な響きが重苦しいだけといえよう。金管がうるさくなるがマイクの位
置が悪いのであろうか。スケルツォは尻軽、ムード的な第3楽章とあいかわらず
内容空虚な演奏が続く。フィナーレはごつごつしているといえよう。これがスタ
ジオ録音なら間違いなく無印だが、ライヴでも同じ完成度を示したカラヤンを懐
かしく思った。