>>277が言ってるように、宇宿の演奏って別に爆裂火吹き系の珍演の類じゃない。
「運命」の一楽章のアプローチなんか、たっぷり間をとってるところがあって、
例えて言えば、歌舞伎役者が大見栄をきってるような感じで、そこらあたりが、
19世紀的と言えばそうだし、俗っぽいと感じる人もいるんだろう。
普通の指揮者は、曲が「運命」のようなメジャーの、いわば基本中の基本であれば、
自分が長く常任をやってるようなオケで、繰り返し演奏する中でそうした表情を造りげていこうと考えるのかもしれない。
少なくとも客演で呼ばれた、それもレベルもそこそこのオケ相手にいきなり濃い味付けにはしないだろう。
そうしたたっぷりした表現は、オケ全体がノッテないと空回りしそうだものね。

ところが宇宿はそれを寄せ集めの、セミプロ相手に、三日間でその濃い味を出そうとするのではあるまいか。
そのためのリハの身振り手振りピアニカなのかもしれない。
それは成功してるところもあるし、失敗してるところもある。

ただ、私は好みとして、どうせベートーヴェンやるのに、安全ドライブの薄味は勘弁して欲しいので、
宇宿の演奏スタイルは了とさせていただきまする。