いまや定説となったフーガの技法はクラヴィーア曲であるという事実を
あたかもレオンハルトの「発見」や「功績」であるかのように祭り上げる者も
存在はするが、そもそも空虚な編曲大会が流行したのはグレーザーの
自称全曲公開初演以降であり、レオンハルト自身も『20世紀に入るまでは
クラヴィーア曲とみなされていた』といっている。いたずらにクラヴィーア曲
であることを強調せずとも、常識的な判断としてチェンバロを選択したと
すればよい問題であり、レオンハルトのフーガの技法に対する業績は
2回の録音を通してのみで評価すれば十分である。