私の観点は、オーケストラが指揮者の指示に対して
「よく言うことを聞いているな」と伺える物がいいと思ってしまいます。

その観点を第一にすると、チェリビダッケ+ミュンヘンが推薦となってしまうのです。
特に海賊版はすごい!チェリがものすごく精巧緻密な機械式時計を作ったように感じられます。
これらの録音で繰り広げられる和音は完璧。ブルックナーの和音を完璧に表現するために
あのようなゆっくりとしたテンポを選択し、刻み(トレモロ)を16分音符や32分音符にして
そろえている。しかも、プレイヤーには徹底してアゴーギクを統一させている。
非常に感心するけれど、推薦にはなりません。なぜならば、ゆっくりとしたテンポを選択した弊害
として躍動感が損なわれているのです。もっとも躍動感をとれば、他の指揮者のブルックナーとの
差別化がはかれない・・・・。

もっとも感心する演奏でありますが、もっとも推薦しにくい演奏でもあります。