うん、そういうとても悲しい戦いなわけよ(笑)。
それに比べて、石原慎太郎が小澤征爾を中心に東京でオペラ・フェスティヴァルをやろうと言ったり、
長野でサイトウ・キネン・フェスティヴァルをやってたり、僕はやっぱり今やるならそれが最低レヴェルだと思うな。
 しかし、小澤征爾だって限界はあるんだよ。
ウィーン国立歌劇場の音楽監督になって最初に上演したのがクシェネクの「ジョニーは演奏する」だった。
もちろんジャズを取り入れた二〇世紀の新しいオペラをやるってのはおもしろいことだし、
僕はどちらかというと応援するけど、しかし、インサイダー的に言えば、なんて臆病な戦略なのか、と。
モーツァルトやヴェルディで始めたら、過去の巨匠たちと比べられちゃうからね。

 小澤もいずれはモーツァルトやヴェルディをやらざるを得ないんだろうけど。