バウエルンファイントは初代総支配人ゼルナーの時代に
ベルリン・ドイツ・オペラに入り、ごく最近まで勤務し
ていました。ゲッツ・フリードリヒが総支配人だったと
きに「エアスター・シュピールライター」という立場で
毎晩のオペラ上演の舞台監督をしていたのです。
つまり、他の演出家が作り上げた舞台が、レパートリー
として再演されるときに、その現場を仕切るわけです。
いわば、二次的な演出家です。自分のオリジナリティを
出すのではなく、他人の仕事を忠実に再現することが彼
の第一の仕事だったわけです。
何本か、ベルリン・ドイツ・オペラで演出もしています
が、地道に一箇所のオペラハウスでサラリーマンとして
定年まで勤め上げた彼は、芸術家というよりは職人とい
える存在でしょう。したがって、ドイツの大きなオペラ
辞典などにも、彼の名前は出てきません。