俺様をブラームス好きにしてみてくださいませんか?
■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています
0190名無しの笛の踊り
03/06/10 23:18ID:???彼の顔面の評価や、ストコフスキーが素人か否かは1の判断に任せるとして、
どんなに晦渋な音楽を奏でる時でもどこか圧倒的な美の存在の前に溜息するよ
うな感のあるブラームスを、ネクラと認定するのにはやはり抵抗を感じるな。
外向的とか華やかというより、むしろ細かいところにこだわり、目を凝らして
見なければ分からないような工夫を好むという点は敢えて否定はしない。分厚
いレンガに囲まれた牢獄のような家々の立ち並ぶ、碌に遊び場のない市街地で
遊びといえば鉛の兵隊で遊ぶことしか知らずに大人になるような世界では、そ
れがむしろ普通の生き方なのだろう。
けれど、それが内気やネクラと直結するとは限るまい。例えばブラームスはシュ
ーマン家の子供達になつかれていた。子供達と一緒になって相撲をとってたな
んて話もある。子供がネクラな人間になつくというのも変な話だ。
毒舌家の評判もあるけれど、彼はそれで人を傷つける度にいつも自己嫌悪して
いる。そういう人間は、皮肉屋というより、ユーモアがあってつい舌禍を招く
口の軽いタイプ、むしろ軽口叩くのが好きな陽気な人間と考えるべきだろう。
実際に関係があったかどうかは別として、クララ・シューマンがブラームスに
惹かれていたのは確かだろう。三十過ぎの人妻が今更内気なネクラ男に逆上せ
あがるとは思えない。やはり年齢に相応しい溌剌さ、そして相手が誰であろう
と物怖じしない屈託のなさが彼にあったのだと考える方が自然だ。
二十歳の若造が、考えうる限り当時最高のいい女に好意を寄せられて、しかも
思いを遂げられず、今更他の女なんてそれこそナンセンスといった生活強いら
れれば、どんなネアカ男だって多少は内向的になるし、ヒネクレもする。それ
が堅苦しい付き合いを嫌う生来の性格、陽気なブラックユーモアといったもの
が誤解されたのと相まって、内気でネクラな皮肉屋で人付き合いの悪い変人と
いったイメージが出来たとしても、それは彼の生来の明るさを否定することに
はならないと思う。
■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています