ちょっと見当違いな書き込みかもしれないけれど、ご容赦願いたい。
「評伝ムラヴィンスキー」の河島みどり女史の後書きによれば、
レニングラードフィルの団員の中にはKGBがいて、しかもその秘密警察員は家族を捨てて、
他の団員と駆け落ち亡命してしまったそうな。おかげでムラヴィンも当局から
激しい批判にさらされたという。ものすごい環境である。旧ソ連以外ではちょっと考えにくい。
そうした状況にあってというべきか、そうした状況だからこそというべきか、
ムラヴィンの演奏には、見上げて畏怖するしかないような巨大さがある。
そこに芸術の永遠性や普遍性を感じる。しかも時々ものすごくリリカルな表情をのぞかせることがあって、
まぁイチコロで参ってしまうのだが。

私はコンドラシンは全然良い聞き手ではなくて、ショスタコの5&10番、
それにアルゲリッチとのチャイコのPコンぐらいしか聴いたことがない。
その悲劇的な最期とあいまってか、運命に翻弄される「人間」といった印象が、
その音楽にも強いのだが、それがショスタコの内面により近いと言われれば、
頭では納得できる。
970氏の、これこそはというお勧めのコンドラシン盤を、ショスタコに限らず教えていただけたらと思います。