しかし、やってくれましたね期待に違わず。第3楽章「トルコ行進曲」、ものすごい
テンポ(2/4で四分音符166位)で始まり「大丈夫か?」と思った矢先、例のトルコ風の
太鼓が左手ででてくる箇所で右手がボロボロになり中間の早いぱっセージは何とかクリ
アしたもののさっきのテーマのところでまたもボロボロ、コーダは何とか間違えないで
弾けたが一切のリピートを飛ばしたのでアッという間に終わってしまった。間違いなく
彼女は逃げた。このまま続けたら取り返しのつかない破綻になる確信があったからリピ
ートしないで突っ切ったに違いない。だけどね、「モーツァルトが書いたとおりに演奏
する」んじゃなかったの?
 おそらく「週末徴集」氏が聴いた時よりはマシにはなっていると思われるが、いかに
もメトロノームに合わせて練習しまくりましたという雰囲気のテンポキープなので呼吸
している感触がゼロ。それから先にも書いたとおりフォルテがいたずらに荒くでかいの
で騒々しい。現代のピアノであんな打鍵をすればあんな音になるのは当然なので彼女は
それがモーツァルトの望んだ響きだと考えているわけだが、そんなことは断じてないと
思う。
 後半は伊福部作品だがこれは他の演奏も知らず曲も初めて聴いたので彼女の演奏の良
し悪しは分かりません。少なくとも「そんな音のわけはないだろう」ということがなか
ったのは確か。
 さて次の問題はアンコール。
   1曲目ショパンの前奏曲(太田胃散のやつ)
   2曲目子犬のワルツ
   3曲目ベートーベン月光の1楽章
   4曲目モーツァルトのソナタK.284の1楽章
   5曲目ショパンのノクターン(あの有名なやつ)
   6曲目リスト「愛の夢」第3番
やりすぎ!それととりとめのない選曲!いくら地元で招待券ばっかりで普段ピアノ
聴かない人達に来てもらってるからってこれはないだろう。アンコールだけで30
分もあった。もっと早く帰れると思ったのに。
 結論、地元出身で外国留学までした地元では結構知られた会社社長の娘さんが開
く最初で最後のリサイタルで料金1000円ならまあいいかとも思うが、これで5
000円だったら怒らない人はいますまい。