補足
ピアノ音楽は随分聴いた、コルトー、ハスキル、フィッシャー、バックハウス
ホルショフスキーあたり。もちろんヘブラーがこの人達より優れてると
言うつもりは無い。彼女は従来信奉されてきた解かり易いソフト路線を
打破して、演奏芸術としてのモーツァルト像を確立しようとしたんじゃないか。
例えば内田は一つ一つのフレーズに魂を込めるタイプ。対してヘブラーは一つ一つの
和音に魂を込めるタイプだね。ほかのピアニストのように常に全体を見通して
解釈していくわけでは無いので、従来のモーツァルト像からかけ離れてしまう。
それでも内田はかなりロマンチックな解釈をするので受けはいいようだね。
ヘブラーのそれはかつて無いくらい辛口で独善的、鑑賞者を突き放すような感じかな。
モーツァルトに安らぎや夢見心地を求める人には明らかに不向きだろう。
好き嫌いではなく演奏芸術として水準が高いか否かと言う観点で評価されるべきだろう。
先にあげた名ピアニストよりも解釈そのものは難しいと思います。
クラーラ・ヴュルツ盤は内田、ヘブラーなどの良い点をうまくまとめ上げた
名演だと思います、ただし録音が良くないです。