むかしの精緻な演奏をいまのポリーニに期待すればガカーリするのは確かだろうね。
でも、例えば「ペトリューシュカ」を録音した当時と全く同じスタイルで今も演奏して
いるとしたら、もっとガカーリでしょう、全然進歩してないってことだから。
ポリーニの変化は進歩ではなく退化だと言う人もいそうだけど、時の流れにつれて
演奏が変化するのは自然だと漏れは思うから、今の演奏もマターリ受け入れられるよ。
デュナーミクもアーティキュレーションも大雑把だけど、むかしとは違う、何とも説明
しがたい良さがあるしね。

禿しい知性と高度な技で強靱かつ緻密に演奏するスタイルを脱して、スッコ抜けた
オメデタイ雰囲気で細部がユルユルでも不思議に感動的という四次元的な演奏
スタイルを手中にしたとき、ポリーニは最高の秀才から最高の天才へ進化を遂げる
と確信してるのは漏れだけではないよね?