クーベリックがモーツァルトで得意としたのは38番で、50年代のシカゴから
91年のチェコ・フィルまで何度もやっている。序奏や緩徐楽章の陰影は
クーベリックのロマンティックな面に良く合うし、彼のもう一つの特徴である
対位法的なかけあいの強調が第1楽章の主部に極めてフィットするということが
理由と思われる。反面、この曲の第3楽章における歯切れのよさという点では、
いささか不向きという気がしなくもない。