『毎日新聞』2003年2月19日3面。皇太子妃雅子さまの御尊父、小和田恒(ひさ
し)氏(1932〜)が、2月6日付で国際司法裁判所判事に就任し、ハーグでの9年
間の任期が始まった。「本来は外交官よりも国際法の研究者になりたかった」と
いうこの人は、大のクラシック愛好家で、記事によれば、錆び付いたフルートに
再挑戦するつもりだという。日本から持参したのは、法律書、愛犬ショコラ(お
いしそう!)のほか、厳選2000枚のCD。
この(70歳の時点で)厳選したCDが2000枚、という点に私の関心は注がれ
た。一日に2枚聴くとして、9年間で聴けるのは6500枚。1枚あたり3回ほど。
演奏会にも出かけるだろうし、新しくCDを購入したりもするだろうから、結局
は聴取1回きり以下のCDが数多出てくるだろう。以前私は、所蔵CDは1000〜
1500枚あたりが妥当ではないか、という趣旨の駄文をこの部屋に書きこんだこと
があるが(前室#12)、今も見解は変わらない・・・・
・・・・1000〜1500枚などというのは余計なお世話である。が、いずれにせよ、厳
選したCDが10000枚を超えんとするような音楽評論家の選択は中途半端なカタロ
グに過ぎない、と言えそうな気がする。厳選2000枚の小和田氏の方が、イイ趣味
をお持ちなのではなかろうか?

(春辺透美)