ヨアヒム・カイザーの名前がまだ出ていませんね。
ショーンバーグと並べて吉田が早くから紹介してきた、ご存知ドイツの重鎮批評家。
日本語でも「ベートーヴェン32のソナタと演奏家たち 」「現代の名ピアニスト」といった著書が読めるが、
バイロン的ロマン臭がいたるところで感じられる。

吉田を印象批評家として捉えているなら、カイザーのポエティックな文をどう感じるか?
彼と同じくらい、もしくはそれ以上に論理的展開で構成された行間を読み取れないと多くのものを捉え損なってしまう。

私とは趣味が違うこともあるが、論評姿勢に関しては個人的に世界的にも随一と考えています。
インテリ臭を払拭し、読みやすく、くり返し読まれるように書かれたものだからといって
見過ごしてしまうと失うものも大きいです。

確かに過去の演奏家を評することもありますが、それ以上に新しい才能を評価してきた、現在もその姿勢でいるというのは本当に驚異です。

(どなたかのように「ドンドン宣伝したい」などというただの提灯持ちとの違いはいまさらですが)