>>312
翻訳のジレンマに似てるよね。文法構造や文の切れ目を絶対変えずに
訳した翻訳は、語学の勉強の参考にするにはいいけど、読んで面白い
とかわかりやすいとは限らない。細かい強弱や表情記号は、それを
杓子定規に守ることが大事なのではなく、それに込められた作曲者
の意図を知って「意訳」するほうが良い場合もある、というわけだ。

もちろんこれは手抜きの言い訳にしちゃいけない。それに、杓子定規に
表情記号を守ることを目的にしてしまったような演奏が意外に面白い
こともある。ただ、少なくとも、マズアの演奏が表情記号
やらを全然守ってないとして、それは演奏スタイルの記述として
1つの重要な指摘かもしれないが、それ自体で演奏の価値を判断
するものではないということには賛成。だからこそ、マズアが
表情記号を守ってないのが、通常の指揮者のレベルでなく、
それを過ぎた「手抜き」であるという論に興味がある。