>>181
社会的視点から見た場合の音楽芸術の重要性を語ってはいるし、
音楽芸術の背景として社会情勢を踏まえる必要性ってのもわからなくはない。
ただ、それと音楽そのものをあまりに関連づけて聴くやり方はあまり好きではない。
総論としての関連性と、各個の演奏当時の背景理解とは別物であり、
さらに演奏の背景と演奏そのものから出てくる音との関連はまた別物だからだ。

フェドセーエフが91年の旧ソ連守旧派クーデターの最中に「森の歌」を録音したとかで、
CDの帯にもしっかりそれが刻印されて売り出されちゃったりしているが、
実際はその前日に録音は済んでいる。社会的緊張の下で録音されたのかもしれないが
同曲のベスト演奏とも思えない。生半可に社会背景と関連づけて理解しようとすると
音楽を音楽以外のもので無理に脚色して聴くことしかできなくなるのではないか?
あるいは、そうしたエピソード付きの演奏しか評価できなくなるのではないか?