「小澤の第9・第4楽章の感想」
冒頭の低弦のレシタティーボがテンポを落として濃厚に歌われるのが
驚きであるとともに印象的。
続く、歓喜の歌の旋律はかなりの弱音無視でほとんど冒頭からメゾフォルテで
奏される。従って楽器が積み重なってゆくクレッシェンドの頂点が印象的にならないね。
合唱が入ってくると、第1楽章冒頭の充実した音響が帰ってくる。
オケ・合唱とも力強く気迫を感じさせる演奏だよ。
ただし「神の前に」へのクレッシェンドは乱暴で直線的。
ライブでは感動的でも何度も聴くと疲れるのでは?
テナーが先導する行進曲調の部分は途中で合唱が入ってから
凄まじい盛上がりを見せる。全曲で一番の見せ場だね。
合唱はとても強力だね、オケだけの二重フーガが終わって
「歓喜の歌」が歌われる有名な箇所もとても力強いよ。
特に男声陣が強力だね。
期待した合唱だけの2重フーガは速いテンポで押しまくる
ハイテンションの乱暴な演奏で聴いてて疲れる。
オケ・合唱ともフォルテ・フォルテでいささかうるさいよ。
最後のプレストはとても派手。シンバル鳴りまくりだよ!
全体としては、聴く前の予想を大きく裏切る、とても情熱的だが
ニュアンスに乏しい乱暴な演奏だった。
強いて採るなら第4楽章かな?この曲の祝祭的な面を強調した演奏なので
派手な演奏を好む人には受け入れられるだろう。
ただ、第2楽章をクレンペラー、第4楽章をフルトヴェングラーと比較した
場合、あまりに一本調子で乱暴に盛り上がる演奏といった印象は否めないね。