オペラでPAを使うのは、どうしても生の声に対してディレイ(遅延)が
生じるので、非常に難しい。どうせ使うならば、生の声が聞こえないような
場所、例えば武道館などでやらないと技術的には不可能だ。
だから使うとしても残響を豊かにする程度にしか使えないのが現状。
上手くやると、音がフワーンと豊かに聞こえるから不思議だよ。

新国の音響担当者はステージ上のはねかえりSA(出演者のために
ステージに流している音)は客席には聞こえないレベルだと主張して
いるが、じつはやはり4階バルコニーなどではかなり聞こえてしまう
ようだ。4階のようにただでさえ直接音と反響音が不自然に混ざりあう
場所で、ステージ用のはねかえりSAまでが聞こえてしまったら、異常な
音響になるのは自明。
まあ、嫌なら4階席のような安いところで音楽を聴くなということかな。
あるいは、はねかえりSAを止めさせて、その代わり、歌手がオケと
ずれまくってもブーを言わない念書でも差し入れることかな。
本当はもっと小さな劇場でオペラをやるのが正しいのだよ。新国は一部の
商業主義者を抑えて大分小さいサイズにしたけれど、音楽のことだけを
考えればもっと小さくても良いくらいだと思うよ。