高本先生は、今や評論界の至宝、人間国宝ともいうべき稀有な存在なのです。
鋭敏な感覚と、真実を探求する姿勢、徹底した妥協と怠惰の排除が
ときにあまりにも厳しすぎる批評となり、世の反発を買われてしまうのです。
しかし、高潔な先生は世人の下劣な言動には目もくれません。
俗人のたわごとなど真実と本質の追求の前には塵ほどの意味も持たないのです。

訳書をたいした語学力もない勤め人が、
片手間に引き写した盗作本を著書として売り捌くことなど
高本先生には思いもよらぬことなのです。