>>148
バルトークを深く聴いているものには、この評価は無意味だよ。
レイボヴィッツがその評論を書いたのは1950~60年、バルトークという巨大な個性を論じるにははやすぎた。
当時は彼が後年になって『20世紀最重要の作曲家(のひとり)』と評価されるとは夢にも思っていなかった。
古典音楽主流のドイツ・フランスという対立軸から外れた辺境の作曲家という意識からレイボヴィッツといえども、逃れられなかった。というより、彼らがそういう時代的評論を作っていったんだと思うよ。

ただし、良し悪しは別にして5番から作風にかなり大きな転換があったのは事実。具体的には調整の回復、全音階の多用、古典的形式の借用なんかがある。
これらは米国時代の作品の特徴だから、レイボヴィッツの評論が的を射ていないわけでもない。

ちなみに弦楽四重奏曲においては作風の変化が他の作品に先立って見られると指摘したのは大阪教育大学の伊東信宏先生。彼の評論は簡潔で切れ味抜群だよ。バルヲタでなくても読む価値があると思うので、参考までに。