とりあえず、曲についても個人的な主観で説明しまつ。

清水健太郎/「輪華」クラリネット、ヴァイオリン、チェロ、ヴィブラフォン、ピアノのための
つまらんかった。イタリアやフランスの現代音楽の潮流を追うような作品。
腐臭を発している。

佳作
鹿野 草平/絃楽四重奏の為のハードテクノ
テクノやロックやスカなどをクラシック語法に置き換えるという、
外山雄三「ラプソディ」な発想の作品。よくまとまっているが、
なんら新味は感じない。ただ、サービス精神は旺盛で、一般聴衆には受けるだろう。
作曲者はまだ若いので、無難な道でなく、駄作になろうとも賭けをするような
野心を持って欲しい。

植田  彰/5人の奏者の為の”エンプティ・バランス”
曲名のようにバランスを欠いた作品。作曲者は熱狂と冷静うつろな均衡を生み出し
そこからカタルシスを表現するというような事を解説に書いていたが、
変に現代音楽を意識しすぎたため、ぐちゃぐちゃして構成を欠いた曲になっていた。
まあ、エンプティ・バランスなので、作曲者の意図ともとれる。
演奏にも難点はあるだろうが、カタルシスは得られない。

野田憲太郎/五つの聖霊
曲の冒頭はチェレスタ、グロッケンシュピール、クロタレスの共鳴で耳にキーンとくるような
響きで空間が設定される。ピアノのカスカスいう音は聖霊の足音のようだった。
後半は良く覚えていない。個人的にはホセ・マセダの典雅なアジア的音響世界に近いと思った。
そして、今回のJFC作曲賞で唯一収獲と思った曲だった。