>>496
メロディーの中から切り貼りするのがコンピューターにできるのだったら
膨大な音の組み合せの中からまだ作られていないものを探し出すということも
できないことはないと思いますよ。
まだ誰も聞いた事がない音なんて無限にあるわけですから。
要するに個々の音を組み合わせるか、メロディーを組み合わせるかの
違いしか無いわけです。
でもそのいずれも既存の音やメロディーと似ているし、
あらゆる意味で全く新しい音楽など考えることは出来ません。
新しいとか優れているとかいうのは曲を作った人が何を感じたり考えたりしたかに
よって考えるべきものですよね。
そうでなければ無知な聴衆が勝手に
「これは俺が今まで聞いた事がない音を使っているから独創的な曲なんだ」
などと思って、曲の良し悪しを判断するようなことになってしまうでしょう。
作曲上の技法の優劣とは別に、作曲家には表現したい何かがあるわけですから、
出来上がった曲がどれほど作曲家の内面を反映しているか、というのも大切な点だと
思います。
坂本の曲は貴方の仰るように技法的には目新しさも無く、切ったり貼ったりで
作られているのかも知れませんが、それはそれで彼の方法なのですから、
そのことだけで坂本を否定するのはどうかと思いますよ。
むしろ既存のものの組み合せに自分を限定しつつもその中にどんな新しい意味を
発見できるか、という実験としてか彼の作曲を捉えることもできます。
そのようにして出てきた結果は坂本の曲にしかない独特の世界になっています。
もしそれを否定なさるのでしたら、坂本と同じ路線で成功した他の作曲家を
挙げて見せてください。
例えば民族音楽のアレンジをしているディープフォーレストなるグループの曲など、
ただの羅列以上のことはしていません。
坂本の同じ系統の曲と聴き比べればはっきりします。
坂本のは羅列ではなく、完全に自分のスタイルに取り込んだ上での再創造です。