雑誌を読んでない人のために、松下の「合唱における表現の問題点」の要約。

・表現を引き出す最良の方法を提示するのは無理。表現を引き出す方法論は
 多数あり、端的に「この方法がよい」と決めつけることはできない。
・コンクールで勝つことばかり考えると、曲を演奏する目的が「賞をとること」
 に偏り、歌い手が本来の目的を見失ったまま、コンクールという目先の目標に
 向かって突進してしまう(これでは表現を引き出したことにはならない)
・合唱団員の個人レベルを無視した指導も、表現を引き出すまでには至らない。
 指導者は、個々の生徒の音楽的能力をその子なりに引き上げるべき。
・コンクールの弊害――課題曲、自由曲のたった2曲ないし数曲を長期間
 練習することに費やさねばならない。一つの曲を、徹底的に深く掘り下げて
 研究、練習することには意義があるが、個々の生徒の個性や能力を引き出す
 にはこのような方法では成功しづらい。
・歌うこと=神に祈ることという宗教的な大原則に支えられている欧米の
 合唱と、その点が不明瞭な日本の合唱を今後どのように推進してゆくか。
 この雑誌がその考察や議論の展開の場になればと思う。

ところで、新作合唱曲として載っている4つのうち、3つまでが他の楽譜に
載っている「旧作」というのはどうかと。