実は演奏自体には涙の要素はこれっぱっちもないんだけどね。
むしろ清潔感とそこはかとないエロスを感じる音なんだが。
だが晩年の病気云々で余計な物語性が付加されてしまったのが
リパッティの不幸といえば不幸だろう。
(これについては遺族も荷担しているのだろうが)
そんな夾雑物無しでも十二分に素晴らしいのに、
「涙なくしては聴けない」などと言われると鼻白んでしまう。