例えば変ロ長調の曲があるとする。♭の調合は、inCでいうところのシとミに付く。
その曲の中のある小節で、次のようなフレーズがあるとする。

4/4 ファ♭ ミ ファ ミ ソ ファ ミ | レ ・・・・・・

1個目のファに付いてる臨時記号「♭」は、2個目・3個目のファにも有効である。
3つあるミは、調号により当然「♭」がかかっている。
もし、ファ♭という書き方じゃなくて、ミ§(§=ナチュラル)と書くとすると、

4/4 ミ§ ミ♭ ミ§ ミ♭ ソ ミ§ ミ♭ | レ ・・・・・・

と、本来調号で変化しているはずのミ♭にも一々臨時記号を付けねばならなくなり、
楽譜の記述が煩雑になるばかりでなく、誤読の原因にもなりかねない。
この場合は、ミ§の音を「ミの本位の音」ではなく「ファより1半音下の音」という
解釈の元に、より記述がシンプルで済む前者の記法の方が奨められる。