「役人」の霊が憑依したかのように盛り上がってます(笑

イギリスのフェイバー社から出ている『バルトーク・コンパニオン』に、ハンガリーの
学者György Kroóが書いた「役人」論が収録されており、その中に、バルトーク自身
が1919年3月に語った言葉(“Zenetudományi tanulmányok”(『音楽学研究』)第7巻
113頁からの転載)が引用されている。このパントマイムの筋について新聞記者に
答えたときの言葉で、「まあ聴きたまえ、この物語のなんと美しいことか!」と叫んで、
次のように筋を要約したとか(英語から、なるべく直訳して引用する):
「3人のごろつきが、美しい少女に男たちを棲家におびき寄せさせて、強奪しようとする。
(男たちの)一人目は貧乏な若者、二人目も同じように貧しい、が、三人目は裕福な中国人だ。
彼はいいカモで、少女は踊りでこの中国人を楽しませる。中国の役人(マンダリン)の欲望が
掻き立てられ、彼は情熱で燃え上がるが、少女は嫌がって彼から身をひく。ごろつきどもは
彼に襲いかかり、強奪し、キルトで窒息させ、剣で突き刺す――ところが、彼らの暴力には
効果がない。彼らは中国の役人をどうすることもできず、役人は眼に愛と憧れを湛えながら
少女を見つめ続ける。最後に、女の本能がものを言い、少女は中国の役人の欲望を満足させて
やる。そうしてようやく、役人は崩れ落ちて死ぬ。」