同じ論法で、ヘレヴェッヘのバッハの演奏をすら
「十八世紀前半の教会の雑然とした民衆的雰囲気が感じられていい」
と批評することだってできそうだ(藁)
もちろん古楽器運動がとうに世間的に認知された今では、
そんな馬鹿げた批評は無効だが、
もしまだ認知されていない頃なら、この批評家、
平気でその程度のことを書いた可能性がある。
(また、かつては実際にそれくらいトンチンカンな批評家が大勢いた)

さきほどは「卑劣でない」と書いたが、悪意にとれば、
ヘレヴェッヘよりリヒターのような演奏に「精神性」があると言いたさに、
わざと「地上的」「雑然とした」という、
「非・精神性」を印象づけるような評語を使っているのかもしれない。