都に雨の降るごとく
P.ヴェルレーヌ
訳.鈴木 信太郎

都に雨の降るごとく
わが心にも涙ふる。
心の底ににじみいる
この佗びしさは何ならむ。

大地に屋根に降りしきる
雨のひびきのしめやかさ。
うらさびわたる心には
おお 雨の音 雨の歌。

かなしみうれふるこの心
いはれもなくて涙ふる
うらみの思(おもひ)あらばこそ。
ゆゑだもあらぬこのなげき。

恋も憎(にくみ)もあらずして
いかなるゆゑにわが心
かくも悩むか知らぬこそ
悩のうちのなやみなれ。

どうだい。イイ詩だと思わないか?