>まだ、故ヴァント氏の奥様が住んでいるのではなかろうか。それでは、不倫になってしまう。

熟女にも程があると言えよう!ぼくは宇野鴻一郎ではないのだ。
奥様は思い出の残る山荘を嫌い、そこを出られた。そして、美しい孫娘イゾルデを、
ぼくのお世話のために残されたのだ。
「宇野たんとイゾルデ」はこのヒロイン登場により画竜点晴を見る。
さらに、「さまよえる宇野人」は日本楽壇で受け入れられない天才の海外雄飛、
「宇野の指輪」四部作はイゾルデに贈る、愛の贈り物であり、
「宇野山の一夜」はつまり   ・・・初めての・・・
「宇野川のさざなみ」は、イゾルデに先立たれ滂沱の涙を流す天才、
「逝ける宇野のためのパヴァーヌ」は、ついにイゾルデの後を追う、英雄的天才への
挽歌である。
これらの曲は、一曲単位で人類の至宝たる傑作であるばかりでなく、全体としては
連作叙情交響曲「英雄の生涯」を構成すると言えよう。