お言葉に甘えて。

シューマンの新譜ですが、ソナタ1番は、かなりよく弾けてるなあと感心
しますた。特に第一楽章。ダレずに最後まで持っていける人は少ないと思い
ますです。第四楽章はちょっと単調かも。というか、作曲自体が単調なので、
もうちょっと演奏者が仕掛けを作って欲しい感じ。でも、日本での演奏会で
聴いたときよりはずっと良いと思います。

謝肉祭はキーシンらしい快演ですね。
ただ、ちょっとヴィルトゥオジティを重視しすぎというか、少々深みに
乏しい。面白いし楽しいし圧倒されるんだけど、あれだけ弾けるんだから
もう一歩突っ込んで欲しいかなと。自分としては、各曲の個性をもっと
全面に出してくれた方が好きです。
内田光子の、綿密な譜読み&徹底的に練り上げた演奏を聴いてきたので、
ポジティブな推進力を中心とするキーシンの解釈が物足りない。暗さや陰影が
あってこそ明るい光がより生きてくると思います。
でも、派手な箇所や手が跳躍する場面の鮮やかさはまさに「カーニバル!」
って雰囲気で、彼らしい切れ味の良いピアニズムが満喫できました。爽快な
気分になれる演奏だと思います。